自然の素材を使って自然と共存するスタイルのブッシュクラフトでは材料を現地調達する事が珍しくありません。
当然、火種となる薪は倒木などを利用する機会が自然に増えるのですが、これをフェザースティックにするまでの道のりとして、斧を使う事は珍しくありません。
斧もナイフ同様にブッシュクラフトでは大切な装備の1つです。本ブログでは斧の基本的な使い方や種類をまとめてみました。
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「ブッシュクラフトではナイフが欠かせない」とイメージしている方は多いのではないでしょうか。
確かに、ナイフがあればバトニング(薪割)からフェザースティック、調理まで万能にこなしてくれます。
しかし、振りやすさと割り裂く力では斧の方が高く、ブッシュクラフトで持っていくだけでも様々なシチュエーションで役立つのです。
これらがブッシュクラフトの大きな醍醐味なので、あまりにも大きなサイズの斧は持ち運ぶのが大変ですし必要ありません。
それでも、アウトドアの場面ではオシャレなナイフよりも、分厚くて武骨な刃物の方が便利な時があります。
このようなシチュエーションで斧を使いますし、ブッシュクラフトでは藪や茂みを相手にするからこそ手斧は揃えておきたいアイテムの一つなのです。
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斧または鉈のどちらを選択するか迷いますよね。現状では、私は鉈より斧を使う機会が多いです。
私の場合、キャンプ用の薪ストーブの為に山から倒木を拾ってくる事が多いんです。幸運な事に裏山には桜の木があり、毎年剪定された木々がその場に置き去りにされています。また、不要になった木々もチェーンソで切り出され放置されています。
それらの種類ま様々で、直径30cm以上の物が枯れ葉に埋もれてゴロゴロ転がっています。私はその中からキャンプ用の薪ストーブに最適な物を選び出します。なるべく幹が太い物を選び出し、薪ストーブに対応した50cm間隔でノコギリを使って切り出しています。因みにこの時、太い幹を選び出す理由としては、車までの積み込み回数を減らすのが目的です。
こうして切り出した原木は家に持ち帰り、ある程度乾燥さえてから薪割します。乾燥していないと木が割れにくく、燃やしても煙だらけで燃焼効率は良くないので注意してください。乾燥が進むにつれて、木々の種類により様々な香りを堪能できます。針葉樹林より広葉樹の方が木の密度が高く、燃焼効率も香りも良い物が多いです。私は香りも楽しめる桜の木を好んで拾ってくる事が多いです。
薪を使う理由について、もう検討はついていると思いますが、切り出した原木は直径が太く、長さも50cm程の物です。ここまで太い原木で力が必要な薪割となると、鉈ではなく斧でなければ効率が悪いからです。
私は斧を使ってある程度の薪を作り、焚き付け用にはナイフのバトニングにてさらに小さくし、同じくナイフを使て着火用のフェザースティックまで作ります。
基本的に現地で原木を調達する際も同じような考えが抜けきれない為、私は鉈より斧を使う派です。ただし、鉈が不要と言う事ではなく、既に薪割されている状態から、焚き木を作る事が目的であれば鉈の方が圧倒的に安全かつ効率が良い道具になる事でしょう。
斧と一口に言っても様々な種類のアイテムが用意されていて、以下ではそれぞれの特徴をまとめてみました。
薪割斧:最もオーソドックスなタイプでバランスが良くて刃も頑丈
土佐斧:農山林道具の代表的なグッズ
木馬斧:生木の伐採や枝打ちの際に適している
信州型根切斧:サイズが豊富で地方のお祭りで活用されている
どの地方で作られているのか異なるものの、選び方で注目したいのは刃の形状です。
断面がV字型の「両刃」とレ型の「片刃」の2種類に大きく分けられ、両刃は薪を縦に割る際に使い、片刃は薪の皮を剥ぐ際に利用します。
どちらの斧でも薪割りとして活用できますが、ブッシュクラフトで使う時は携帯性を重要視した方が良いのでコンパクトなサイズを選びましょう。
使いやすいタイプの斧を用意していても、薪割りをするに当たって正しい使い方を心得ておかなければなりません。
幾つか押さえておきたいポイントを挙げているので、慣れるまで練習してみてください。
慣れていないと勢い余って足にぶつけてしまい、怪我をする危険性があるのでナイフと同じようにブッシュクラフトでは慎重に取り扱うべきです。
このように考えている方のために、以下ではブッシュクラフトで役立つおすすめの斧を幾つか挙げてみました。
実店舗以外にもAmazonなどネット通販で気軽に購入できる製品もあるので、選び方の参考にしてみてください。
GLOBAL LIFE 万能斧ハンドアックスは、Amazonで1,980円とお手頃な価格で販売されています。
キャンプ用品やアウトドア用品として適しており、薪割り以外にも太い枝の切断や木製家具の破壊などで使えるので利便性が高いのが特徴です。
上記のようなカスタマーレビューの評価を得ていて、安い料金で使い勝手の良い斧が欲しい方におすすめできます。
ハスクバーナ 手斧は全長38cmと携帯に便利な小型サイズとなっています。
他のメーカーの同じクラスの製品が10,000円以上もするのに対して、ハスクバーナの手斧は5,000円程度なのでお手頃な価格です。
どんな特徴を持つ手斧なのか見ていきましょう。
料金が安いながらも使いやすさにも拘っている点がおすすめポイントです。
ガーバー ベアグリルス サバイバルハチェットは、片手で持つ斧の中では軽量で非常に持ちやすくなっています。
軽量でもサバイバルのべアグリルスモデルで、元SAS隊員が開発に携わっているだけあって細かい部分にも拘りがある製品です。
太い薪を割る際に苦労するケースがあるものの、回数でカバーすれば不便だと感じることはありません。
ナイフでバトニングする事を危険と考え、ナイフで薪を割る事に抵抗がある人にこちらの斧をおすすめします。
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Pちゃんさん、いつも楽しく拝見しています。
斧の種類よりナイフ+斧or鉈+折り畳みノコで悩んだりしませんでしたか?
私は結局鉈を選びました。もしそのあたりも記事にしてくれたら嬉しいです。
釣れるのは葉っぱだけさん
ご意見、コメントありがとうございます!
私が斧を使う理由を記事に追記しました。
もし宜しければ釣れるのは葉っぱだけさんが鉈を最終的に選んだ理由もお聞かせ願います。
また宜しくお願い致します。
Pちゃんさん、追記ありがとうございます。
私が鉈を選んだのは、使用用途と汎用性の高さでした。
葉っぱを釣るために渓流などに行く際に藪払いなどのシチュエーションがあったり、親戚の手伝いのため山で杉の木に絡みついたツタを払ったりする機会の方が多いためでした。
マタギナガサなどにも憧れたのですが、ツタより自分の手足を切りつけそうなので泊鉈にしました。
道具の組み合わせで悩むのも、また楽しいですよね。
YouTubeの更新もあわせて楽しみにしています。頑張って下さい!!
釣れるのは葉っぱだけさん
コメントありがとうございます!
YouTubeも見て頂けていたようで、少し恥ずかしいです。
なるほど、渓流釣りの藪払いですか。そういう場面では確かに鉈が活躍しそうですね。
渓流釣りには憧れているんですが、身近に相手をしてくれる人がいないので、疎遠のままです。
もしかすると、熊さんに出会う事もあるでしょうから、その時はマタギナガサの様な剣鉈が・・・
出会わない方が良いでしょうが、泊鉈にも慣れて、カッコいいマタギナガサを購入される日もそう遠くないんではないでしょうか?
仰る通りで、道具は使うシチュエーションを想像しながら選ぶ物ですから、妄想が膨らみ過ぎてすべての道具の沼に埋まりながら前進してしまいますよね。現状、ナイフと砥石の沼から早く抜け出したいと思っている今日この頃です。
また宜しくお願いいたします!